月は無慈悲な夜の女王
名作SFだというので。
月に住んでる人たちが革命して地球から独立しようとするお話。
まごうことなき名作。
革命ってめちゃんこエモいんだけど、そこのエモさプッシュはそこそこに、月の生活とか、男女比が偏った社会での生活の在り方とか、月で独立しようとしたら本当に何が起きるのかみたいな考察重点。
心理描写とかエモ描写をぐいぐいすっ飛ばすからむしろ物足りないまである。
とんでも技術も出てこないので、マジでScience Fictionしている度が高い。
マイクとかいう強いAIが出てくるけど、書かれた当時の1966年では計算機万能だもんね!なんでもわかるよね!って気持ちだったのが、2018年に読むと確かに機械学習強いもんね!ってなって面白い。
だから作中ではなんでも答えられることとか、人間みたいな会話ができることとかよりも本物の人間に似せた声が出せること、本物の人間に似せた映像が作れることが難しいとされててうける。
"Operation Hard Rock"とかかっこよすぎるでしょ…
キリのいい緯度経度で同時爆破させるの、エヴァ新劇Qのこれの元ネタなんやね。
訳が古いのか、英語直訳なのかは知らんが修飾子のかかりかたがややこしい。読みづれえ。
夏への扉と同様、科学技術最高!っていうスタンスは変わらないんですね。ハインライン先生のスタンスなんだろうか。が、ご都合主義度合いが低く、夏への扉ほどの鼻に付く科学技術万歳じゃないので特に困ることはない。
読むべき。